自治会ホームページの形を決める
自分の自治会や町内会のホームページを作ることが決まったら、まずはどんな形にするのか考える必要があります。
ほかの自治会のホームページを見る
「自治会 ホームページ」などと検索すると…、
- 全国の各自治会のホームページ
- 請け負って製作しようとするWeb業者
などのサイトがヒットします。
全部見ていくときりがないので、私は自分の近隣のサイトを中心にあたりました。特に同じ市内の自治会は、同じ市役所の下の組織なので運営方法が似ていて、手続きなどはそのまま使えそうなページも多いです。
今はパソコンで見る人よりもスマホで見る人の方が多いので、スマホで見た時の見やすさが大事です。
ホームページを隅々まで見たいという方はやっぱりパソコンの方が便利ですが、ふだんちょっと確認するのに使うのは私もスマホばかりです。
全国の星の数ほどある自治会のホームページから、参考になりそうなサイトを挙げてみます。
Jimdo無料版を使ったサイトの例
▼ Jimdoを使った、シンプルなサイト。更新もしやすそうです。
活動や資料が充実した自治会の例
▼ これは今年の6月にリニューアルされたばかりのWordPressを使ったサイト。たくさんの情報を整理して見やすい形にされています。
中を見ていくと、元々広報活動がさかんな組織のようで、そのままホームページに使えそうな資料を作られているので、組み込む作業に専念できたのではないかと思われます。組織の説明や活動内容をまとめるところからやり出すと、大変です。
内容を絞り込んだサイトの例
▼ 自治会からのお知らせと予定表や関連団体のリンクに内容を絞ったシンプルなサイト。こちらもWordPressを使用。
ブログとホームページに分けた例
自治会の詳細など、基本情報はこちらにまとめておられます。
お知らせなどの新しい情報はこちらのブログで更新。
何を入れるか?
ホームページを立ち上げる目的に合わせて内容を決めていきます。
元々自治会内にある資料を活かしながら進めると、手間がかかりません。
自治会のホームページとして、求められるものは…。
発生する都度載せていく内容
緊急情報、お知らせ、自治会のお便り、回覧物、活動報告(写真)、施設予約状況
年度初めに載せる内容
年間予定表、住民からのアンケートまとめ
最初に入れておく内容
事務局の連絡先・受付時間・所在地、自治会の沿革、集会所の利用案内、各種届出用紙、所属団体やクラブの概要、自治会の規約、自治会内の地図(組み分け)、防犯灯の球切れ連絡、自治会の周年記念誌
お役立ち情報
役所や近隣の自治体のホームページ、ごみ出しルール、図書館のホームページ
説明用の写真
行事などの活動写真、施設や周辺環境の説明写真、トップ画像(サイトの顔になる写真)
どんな形式で?
コンテンツの数が多い
自治会や役所のホームページは載せたい情報が多岐にわたるので、見る人がわかりやすい形を工夫する必要があります。
閲覧者もネットに慣れた人だけではないので、迷わない工夫を。
グローバルナビゲーションなどと呼ばれているリンクの窓から目的のページに移動させるのがホームページの基本ではあるのですが…。
▼ グローバルナビ設置例の詳細な解説サイトがありました。
リンクに迷う世代
自治会ホームページはネットに不慣れな人たちも閲覧することになるので、私自身はグローバルナビも設置しましたが、上の図の水色の部分に、だらだらとコンテンツを載せていく方法も併用しました。
ホームページは紙の書類とは違います。
どうやってリンクを貼ったらみんなが迷わないか、サイトの完成前に、初めて見る人たちに実際に閲覧してもらって、設定を調整しました。
スマホでの見え方チェック
パソコンでホームページを作りながら、スマホではどんなふうに見えるのかも確認が必要です。
スマホだとパソコンよりも画面が少ないので、グローバルナビゲーションを標準装備するのは難しく「三」の形のメニューボタンを肩の部分に設置することになります。
スマホに不慣れな人だとこの「三」(ハンバーグアイコン)を見逃すことが多く、必要な情報が見つからないことになりかねません。
それもあって、私は緊急情報やお知らせは、別ページにリンクで飛んでもらう形にせずに、トップページに載せるようにしました。(かっこよくはないですが)
wordなどの原稿をそのまま活用
Webサイトを作る場合、普通コンテンツはテキストとして入力します。
が、自治会ホームページの場合は、会議資料や回覧としてすでに作ってあるwordやexcelのデータをPDFやJPEGに変換して利用すると作業が楽です。
中身をキーボードで打たないで、画像を本文として貼りつけるわけです。
Google検索に認識してもらうためには、コンテンツはテキストで入力した方がいいのですが、自治会ホームページの場合は、検索上位にはなりやすいので、作業を楽にすることを優先させた方がよさそうです。
注意すべきこと
ホームページは住民のみならず世界中の人が閲覧できてしまうので、紙で発信する時よりもさらに気を使わなければいけません。
特に、気をつけた方がいいのが…
- 写真
- 氏名や連絡先
- 防犯対策
写真の取り扱い
行事の参加者やスタッフの顔を大写しにしないとか、載せる写真のサイズや解像度を落とすとか、写真選びや作業にも配慮が必要。
クレームを避けるためにも、特定の人を何度も載せないとか、かっこ悪い姿が写り込んだものは載せないなどの配慮も。
氏名や連絡先の公表
参加者の氏名や自治会役員の氏名も、ネットには公表しない方が安全です。
ホームページにリンクしたお便りに書かれている場合があるので要注意。
私は、お便りをリンクする時に、中に氏名がある場合、該当部分を削除して載せていました。でも、高齢者の方の中には「出してほしい」と言われる方も。時間に余裕があれば、ご本人の意向を確認した方がいいですね。
防犯対策
よく防犯パトロールの予定をホームページに載せている自治会がありますが、あれは泥棒にヒントを出すことになりそうです。
予定日は伏せて「パトロールをやっている」という事実だけを載せれば、犯罪抑止効果はあるかもしれません。
サーバーの容量
必要な容量は?
Jimdoの無料版でホームページを作ると、容量は500MBです。
決して大きいとは言えない容量ですが、私が作った自治会では、リサイズした活動写真を2年分は入れられる水準です。枚数の多い資料はPDFにしてGoogleドライブに入れてリンクさせました。
(Jimdoの回し者のようになっていますが、実際にサイトを作ったのがそこだったからで、宣伝であるとか他意はありません(^^ゞ)
▼ Jimdoの無料版と有料版の内容比較です。
私の近隣では、Jimdoの有料版(Proプラン)で作っている自治会もあります。
ジンドゥーの有料プランと無料プラン使うならどっち? - ジンドゥー ブログより
Jimdoに切り替える前のホームページは、別の会社の無料サーバーを使っていましたが、150MBしか容量がありませんでした。
ちなみに、今書いているこのはてなブログの容量は月間で300MB。今どきの無料ブログは年間でギガ単位の容量です。
コンテンツの量を減らす工夫
写真や画像のデータは容量が大きいので、写真は撮影したオリジナルサイズからサイズを小さくしてネットに載せるのが普通です。
時々オリジナルサイズのまま載せているサイトがありますが、閲覧者がページを開いた時に反応が重たくなるし、サーバーの容量を無駄に使うのでよろしくありません。
リサイズした写真を載せていくべきです。
私は鮮明に見せたい写真は横幅800ピクセルぐらい、人物写真はもっと小さめにして載せています。
写真を何か月分載せるかはサーバーの容量と相談。2~3年分あった方が役員の引継にも役に立ちます。
総会の資料や自治会創立記念冊子などの枚数の多い書類はPDFに変換してGoogleドライブなどにアップロードして、ホームページにリンクを貼れば、使う容量が減ります。
月間予定表もリンクを貼っておいたGoogleカレンダーに入力していけば、容量も作業負担も減ります。
最後に
なんだか書きすぎました。
htmlを使って作る場合は初めから構造をきちんと決めて作成するべきですが、Jimdoを使う場合は、やりながら直して、ほかの人にもホームページ内を回遊してもらって、リンクの貼り方などを確認しながら作ればいいと思います。
プロのWeb制作は計画的にきちんと遂行すべきでしょうが、自治会ホームージはみんなの意見を取り入れながら、少しずつ充実させていけばいい分野だと思います。
おまけ:Jimdoのマニュアル
▼ Jimdoのマニュアルは各社からたくさん出ています。
私は図書館でありったけ借りてきて、その後必要な記述がある本だけ貸出延長しました。