自治会の広報誌とホームページを作る

はじめて自治会や町内会の広報担当になった方へ…

自治会は業者にとっていいカモになっている

自治会や町内会を運営するためには、いろんなものやサービスの購入が必要になります。

どの自治会にも会計監査やチェックの仕組みはあると思いますが、「大丈夫なのかな?」と感じることがよくあります。

行事などでマンパワーをタダで使うのに、物品購入でを無駄遣いをしていませんか?

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写真ACさんより  

自治会がカモにされている 

自治会や町内会には、それなりにロットの大きな商売を持ち掛けることができます。

一般家庭には1台しか売れない家電を、自治会なら複数台売り込むことができたり、お祭りなどの行事では大量の食材や景品としてたくさんの物品の購入が見込めます。

自治会で問題になるのが「専門家が不在」なこと。

コピー機やFAX、エアコンなどの購入に際しても、会社の総務部のような専門の部署もなく、役員は短い任期で次々と変わっていくので、セールスマンの言いなりになってしまう傾向が高いです。 

さらに、問題なのが慣習で続けている買い物。

一度ほかの業者からの見積もりも取って、値段を見直した方がよさそうな例もあります。(しがらみがありそうですが)

コピー機の例

コピーができれば何でもいいかと思われがちですが、仕分け機能ができる機械なら、組別や班別に分けるのもコピー機が自動でやって大幅な時短になります。

印刷品質も、精密なら精密なほどいいわけではなく、大量に印刷した時にかかる時間も大事です。(精密印刷は時間もインク代もかかります)

精密で美しい印刷物もいいですが、自治会はいかに労力と時間を節約できるかが最大の課題。

コピーのセールスマンが来て、「印刷がきれいでしょ、質のいい紙がうちで買えば安いですよ」と言われて、実際の使用環境を考えずに契約してしまう例をいくつも見ました。

実際に業者が持ってきた紙で試し印刷しましたが、近所で買うものと仕上がりは違いませんでした。

宴会や飲食費の例

新型コロナ対応で役員が宴会の出席自体を渋っている中、スーパーの営業担当の言いなりで寿司の船盛(プラ桶ですが)を頼もうとしたこともありました。

このご時世で宴会もどうかと思いますし、食事を出すのならせめて持ち帰り用のお弁当でないと感染リスクが…。

スーパーは少しでも単価を上げたくてお寿司を提案したようですが…。

「コロナ対応が必要なのに、ほかの自治会もお寿司で宴会ですか?」と営業担当に聞いてみたら、「いえ、ほかの自治会さんは宴会中止です」とのこと。

賢い自治会は営業に惑わされずに、賢明な判断をしていました。 

撮影機材の例

自治会でカメラを保有する場合は、実際に撮影する場面に合った機材を購入すべきです。

電気店に行ってカメラの営業担当の言われるがままにカメラを選ぶと、結局使いこなせずに終わることが多いです。

最近は、多くの人は普段はスマホで撮影しています。カメラを触る習慣のない人には、レンズ交換の必要があって、機能もそれほど高くない一眼レフの初級機よりも、コンデジの高級機(6万円前後)の方が役に立ちます。 

パナソニック デジタルカメラ ルミックス FZ300 光学24倍 ブラック DMC-FZ300-K
 

 

無償労働や拘束時間の削減が優先

自治会は、親睦を図ることを目的として行事や活動の仕事を役員やボランティアがやっていますが、少しでも労力と拘束時間が減るに越したことはありません。

自治会経験が長い方たちは、「みんなが無償労働・長時間拘束に耐えるのが当たり前」という感覚になっています。

よその業者に無駄なお金を落とすぐらいなら、少しでもスタッフの労働と拘束を短縮するためにお金を使うべきだと思います。 

(もちろんスタッフの省力化だけでなく、住民のための有意義な出費も大事です。)

相談できる人材を確保

自治会長は長くても数年。(時々10年以上という方もいらっしゃいますが。)

会社の専門部署のようにプロフェッショナルではないので、どうしてもわからない部分は出てきます。

そういう時に、勝手に自分一人で判断せずに「わかる人」の意見を取り入れるべきだと思います。

役員の中にプロはいないか

現行の役員の中でその分野に強い人がいらっしゃれば、その人に確認をとるのがいいのですが、なかなかうまい具合に行きません。

カメラに詳しいとか、パソコンスキルが高くても、いちいち人前では言わない人も多いはず。さらに、役員のスキルを見極める目が自治会長にあるかどうかも問題です。

役員に決まった時点でそれぞれのスキルや得意分野についてアンケートをとるのはどうでしょう? 

「自称プロ」もいますから、見極めは必要ですが。

近隣の自治会と協調

一番いいのは、近隣の自治会のネットワークを密にして、先達の意見を聞くこと。

自治会運営のノウハウを共有すればずいぶん無駄がなくなる、と感じています。 

地域の企業にお金を落とす

買い物を少しでも安くするのも大事ですが、地域のお店でなるべく買うようにするのは自治会が忘れてはいけない側面。

最近は「選択肢が多くて楽だから、安いから」という理由で、景品などをネット通販で買うことが増えました。

確かに、地元のお店で買うと割高になったり、納期が遅れたり…。

せめて値段に差が出にくい飲み物や指定ゴミ袋などは地元のお店にお金を落としたいところです。

 「大量発注は手間がかかるから」と、断られてしまったこともありましたが(^^ゞ

行事中止分の有意義活用

新型コロナ対応でほとんどの行事が中止や延期になっています。

行事の費用は住民からの自治会費だけでなく役所からの補助金で賄われることが多いので、行事がなくなったからといってすぐに別のことに使えるわけではありませんが、有意義な活用が望まれます。

 

コロナ対応のために、ビニールシートや換気用の機材(扇風機やサーキュレータ)などを購入する分は、普段よりも余計な出費になりますが、それでも余る分が出てくるはず。

 

防災対策にお金を使うとか、自治会からの情報発信をネットにするための費用にするとか、役所も巻き込んで有効に使ってほしいと、一住民としては思っています。

清廉潔白で

私は、傍で見ている立場でしたが、セールスマンの言いなりで、現実にもそぐわない大口の買い物が横行している現状には、とても驚かされました。

高齢者は機械や細かいことには強くない人が多いのを業者はちゃんと見ています。住民のみなさんから預かった大事なお金です。慎重な買い物が必要だと思います。

 

明らかに必要がないのに発生する大口の買い物は、裏で接待などはないのでしょうか? 特別職公務員は賄賂の受け取りは禁止ですね。

 

ごくわずかではありますが、たくさんの予算を自由に使うことが快感なのか、必要のない物まで過剰に購入する方もいらっしゃいます。

特に今はコロナで行事が中止になっているので、資金に余裕ができて、買い物が仕事のようになってしまっている例もあります。

最後に

学校のPTAやスポーツ少年団は、代々厳しい引継があって、無駄な購入はあまり見られなかったように思います。

自治会の資金管理は、もっと見直されるべきだと感じています。

それなりに年長者になられると、なかなか他人に物を聞きたくないという感じ(いわゆる頑固おやじ)になる方が多く、ほかのスタッフも自治会長に意見しにくく、会計監査も機能しません。