自治会の広報誌とホームページを作る

はじめて自治会や町内会の広報担当になった方へ…

自治会のホームページを作る目的 読者は誰?

最近は自治会や町内会のホームページもずいぶん増えました。

同じような地域に根づいた組織でも、学校や塾、医院などはホームページは当たり前ですね。

若い世代にはホームページがどんな時に役に立つのか、説明するまでもないと思いますが、自治会のような組織はスマホやネットに縁のない方がたくさん。

ホームページの必要性について理解してもらうのにも、ずいぶん時間がかかりました。

自治会のホームページは誰のために作るのか?

ホームページが役に立ったシーンを具体的に挙げてみようと思います。

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住民のため

①行事の開催や延期の連絡

天候次第で延期や中止になるイベントがたくさんあります。

ホームページで早い時間に公表しておけば、事務局に「今日はやるんですか?」の問い合わせ電話がじゃんじゃんかかってくるのが防げます。

参加者だけでなく運営スタッフにも、できるだけ早く開催かどうかの判断を伝える必要があります。今は伝達手段が人によって違っていて(LINE、メール、携帯電話…)、一部の人には伝わらなかったということがよくあります。

「開催の決定は朝の6時にホームページに載せます」と事前に徹底しておけば、事務局の負担がぐっと軽くなります。

②滞りがちな回覧物を確実に

自治会の主な役割に「回覧板で住民に情報を伝える」というのがありますが、最近は共働き家庭が多く、従来なら一日に何軒も回せていた回覧版が、最後まで回るのに時間がかかるようになっています。

単身者アパートで、長期不在のせいで何枚も回覧板が止まっていたこともありました。

ホームページに回覧物の内容が載せてあれば、気になる人はアクセスして探してくれます。

私はホームページを作っている立場ですが、外出先で行事の日時などを確認したいときにも、スマホのですぐにわかるので助かっていました。

 

今回のコロナ禍で、わが街では感染防止のために市役所からの配布物が大幅に減らされました。なるべく住民に情報を伝えるためにも、紙を配布せずに済むホームページの役割は大きくなったと思います。

③行事参加者の写真

お祭りや文化祭、体育祭などのイベントには子どもたちもたくさん参加します。

広報担当の役員が撮影した写真は、住民の方に人気です。

少し前までは大きなサイズの写真を載せて、それをダウンロードしてもらおうという自治会ホームページも見かけました。

が、個人情報保護を考えると、載せ方には工夫が必要です。

自治会役員の引継に

自治会の役員は毎年メンバーが変わります。

自分の街のイベントであっても、今まで参加したことがなくて、紙ベースの引継資料を読んでも、設営イメージや人の流れなどがわからないことも多いです。

イベントの写真がたくさん載っていると、役員としての仕事の段取りもつけやすくなります。

⑤転居や施設利用などの届出用紙

転入や転出、死亡があるとどんな手続きが必要なのか、ホームページに書いてあって、必要な用紙がダウンロードできると、忙しい方には便利です。

ダウンロードした用紙に記入して事務局のポストに入れるとか、FAXやメールをするとか、事務局の時間外にも届出ができます。

事務局に来て用紙を記入する段階になって、「あ、これは家帰らないとわからないから記入できません」ということも防げます。 

⑥地域の機関の電話帳

地域の関係機関、例えばごみ焼却場や公立図書館など、探せばわかるけれど一か所にまとめてあると便利なリンク集自治会のホームページに載せておくと、住民の方にとっても役員や事務局として仕事をする場合にも、いちいち検索しなくていいので便利です。

近隣の自治会のホームページもまとめてリンクを載せておけば、それぞれの活動状況も把握できて足並みもそろいます。とくに、コロナ対応が一刻を争うような事態では、ほかの自治会の動きもすぐに調べられて便利でした。

自治会への勧誘

最近は自治会加入を拒否される方も増えています。

確かに賃貸だったり、単身だったりすると、自治会に入る必要性を感じない方も多いかと思われます。

自治会のホームページは非加入者やその予備軍に対し、「役に立つ自治会」をアピールする場としての役割もありそうです。

転入者のため

①引越前の情報収集

転勤が決まって住む街を探す時、持ち家を購入しようとして街を選ぶ時、自治会のホームページはわりと実態を反映しているものが多くて、若い世代では参考にする人も多いです。

なかには、「自治会や町内会に入りたくないから、そういう拘束がないかどうかチェックする」という逆の選別のために見る人もいるようです。

私自身も20年ほど前に転勤で借家を探す時、ネットで街情報の意見交換のサイトを物色しました。当時はまだ自治会のホームページはない時代でした。

あれからずいぶん経ちましたが、都会には意見交換のサイトや個人ブログも増えましたが、郊外はまだ少ないので、自治会のホームページは様子を調べるいい材料になりそうです。

②転入手続きの確認

転入する先が決まったら、役所と自治会のホームページで手続きを調べることができれば、引越で忙しい時にもスムーズに手続きが進みそうです。

業者のため

①販売物件がある街の地域情報収集

不動産業者が物件の営業中に、お客さんから「小中学校の校区は?」とか「自治会の会費は?」などを聞かれることが多いそうで、事務局にも業者から問い合わせがあります。

自治会のホームページは意外な人も見てくれています。

脱線しますが、泥棒や不審者も見ている可能性が高いので、情報の載せ方には十分な注意が必要です。

②外部団体へのアピール

自治会への補助金対象を探す際にホームページを参考にしているところもあるようです。これも想定外の閲覧者でした。

最後に

これから自治会のホームページ作成と広報誌の作成について、様々な角度からまとめていきたいと思っています。 

役員は毎年のようにメンバーが変わるので、新しい方になにか参考になりましたらうれしいです。