自治会の広報誌とホームページを作る

はじめて自治会や町内会の広報担当になった方へ…

自治会の広報担当の撮影の仕事

自治会や町内会の広報担当の方の撮影についてまとめてみます。

f:id:jichikaihp:20200706142627j:plain

▲ 写真は無料素材ACより

どんなカメラで撮るか

自治会の備品のカメラがを使うのもよさそうですが、自治会でもPTAの時も、ほとんどの人が結局ご自分のカメラで撮影をされていました。

慣れているものの方が扱いやすいし、カメラの貸し借りも面倒ですし。

スマホでも撮れる

最近はスマホのカメラが優秀で、ちょっとした活動記録はそれで充分なのかもしれません。

夜のパトロールの写真などは、中途半端なカメラよりはスマホの方がきれいに撮れる場合もあります。

暗い時は外付けストロボ

 トロールや夜祭りを一眼レフやコンデジで撮る場合、内臓ストロボでは光量が足りないので、外付けストロボがあった方が安心です。

▼ 私はメーカー純正の外付けストロボを購入しましたが、メーカーを超えて汎用性のあるストロボもあるんですね。

 

スポーツ写真はAFと望遠

動きの速いものはやっぱり一眼レフかネオ一眼の方がきれいに撮れます。

オートフォーカスが速くて、望遠が効くカメラで。必ず連写設定

 

例えば、野球やソフトボールで外野も撮ろうと思ったら600mm望遠ぐらいは必要です。最低でも400mm。

シャッタースピード優先モードで速めに設定。置きピンをして、バットを振る少し前から振りぬくまで、連写します。置きピンとは、被写体にピントを合わせてシャッターを半押しした状態にしておくこと。

 

広報は集合写真や代表の写真、望遠の写真など、広角から望遠まで様々なアングルの写真を撮らなければなりません。

よほど慣れているか、2台持ちにしない限りは、一眼レフでレンズを交換するよりも

コンデジのズームの方がシャッターチャンスを逃しません。

▼ 芸術的な写真は無理ですが、オールマイティなコンデジ

パナソニック デジタルカメラ ルミックス FZ85 ブラック DC-FZ85-K

パナソニック デジタルカメラ ルミックス FZ85 ブラック DC-FZ85-K

  • 発売日: 2017/03/10
  • メディア: エレクトロニクス
 

 ▼ センサーが大きいのできれいな写真が撮れますが、大きくて安くはないです。 

 集合写真は広角レンズ

各種行事で集合写真を撮る機会も多くあります。

人数にも寄りますが、広角25mmくらいまで広く撮れるカメラが必要です。

大勢に並んでもらって撮る場合は、私はあらかじめ撮影予定の場所で試し撮りしています。

人数が多い場合は脚立や机に乗って見下ろす形で撮った方がいい場合もあります。

その他の備品

 一脚

 重たいカメラを長時間持ち運び、場合によっては同じ姿勢で構え続けないといけないので、一脚は便利です。三脚より軽くて持ち運びが楽です。

 雨除け

行事中に雨が降ることはよくあります。専用のカバーでなくても、大きなビニールとタオルと折りたたみ傘など、雨の備えは必要です。

「雨だから撮れませんでした」では済みません。

 脚立

撮影内容や場所によりますが、脚立があった方がいい場合も多いです。

あまり高い脚立だと、ただ置いておくだけでもほかの人たちの邪魔になって危険です。それでも、高い脚立でないと撮れないシーンもありました。 

予備の電池やSDカード

行事の前日(当日ではなく)には、充電と記憶容量が十分かチェック。 

双眼鏡

これは私の個人的な準備ですが、大勢の行事で双眼鏡が役に立ちます。

どの人が撮るべき人なのか、遠すぎてわからないこともよくあるので。事前に双眼鏡で本人を特定しておけば、見逃しも減ります。

段取りが大事

事前に流れを確認

会場に早めに行って、撮影対象の立ち位置や集合写真の場所、自分が撮影のために動ける場所の確認が必要です。

必ず会場担当者に挨拶して、流れを再確認すべきです。(挨拶しておくと、後で優先的に撮らせてもらえることもありますし)

 

例えば、行事が始まったら扉を施錠して出入りできなくなるとか、撮影担当は体育館のコートには入れず二階席など、現場でわかることがたくさんありました。

前の広報誌を確認

去年や一昨年にどんな写真が使われたのか確認しておくと、立ち位置を考えたりもしやすいと思います。

逆に、前の写真がひどすぎることもたくさんありましたが、反面教師として役立ちました。(暗すぎるからストロボ準備…など)

腕章を忘れない

いい写真を撮ろうと思ったら、後ろの方から観客に交じってシャッターを押すのではなく、腕章をして常に一番いい位置を押さえるべきです。

ただ、ほかの観客のことを考えて、低い姿勢でいた方がクレームが来ません。

たくさん撮る

何枚も撮る

撮った写真をカメラの液晶画面で確認して、不安ならば設定を何パターンか変えて撮るべきです。

特に、役員紹介や集合写真はほかの写真ではカバーできないので、何度も明るく(!)声掛けして撮るべきです。二度目三度目の方が表情がほぐれていい写真になることが多いです。(ぐずぐずして怒らせてはダメですよ)

何人も撮る

行事や運動会は、どうしても目立つ人ばかり撮ってしまいます。いろんな人をまんべんなく撮っておいて、後で選別。

広報誌に載せる写真は、一人のドアップよりも、複数が絡んでいる姿の方が使いやすいです。(後からクレームを避けるためにも)

いろんなアングルで撮る

人間だけでなく、会場全体や上から俯瞰した写真などアングルを変えて撮ることも大事です。

スタッフに余裕があれば、建物のベランダから見下ろした写真もおもしろいです。 

広報用、引継用、配布用

広報誌掲載用と、次年度以降の役員への引継用と、両方を意識して撮影。

場合によっては、イベント参加者に配布するための撮影もありますね。

写真を出したくない方

広報誌やホームページに写真を出したくない方が増えています。個人情報には配慮が必要です。

お子さんの写真は保護者の方に確認するとか、役員紹介のように名前と顔が載る誌面はホームページには載せないなど、気をつけていました。

私のまわりでは、小さいお子さんのいるご家庭は写真の公開に敏感でしたが、高齢の方々は逆に「私も載せてね!」という感じでした。

撮影の機会

 自治会の紹介

役員紹介、クラブ紹介

 行事の写真

お祭り、運動会、文化祭、敬老会、球技大会、マラソン大会

 活動の写真

トロール、美化活動、交通安全立哨 

役員の紹介

一人ずつの顔写真にするか、部会ごとの集合写真で撮るのが一般的。

一人ずつよりも数人単位の写真の方が、本人の雰囲気が伝わります。個人の顔写真だと、後で本人にお会いしても別人かと思うこともありました。

できるだけ屋外で撮った方がきれいに撮れます。 

お祭り

夕方や夜の撮影になるので、暗いところをうまく撮る工夫が必要です。

一眼レフの上級機ならISO感度を上げてストロボなしで撮ることも可能かもしれませんが、普通のデジカメではストロボなしでは無理ですし、内臓ストロボで撮ると、近くだけに光が当たった写真になってしまいます。

運動会・球技大会

運動会は写真班の腕の見せ所ですね。

腕章をして選手のなるべく近くまで寄って撮ると、迫力ある写真が撮れます。

あらかじめ自分のチームの出番と立ち位置を確認しておいて、スタンバイ。

よく「スポーツモード」で撮る人がいますが、シャッタースピード優先モードで晴天なら1/500ぐらいがおすすめ。あまり速くすると、写真が暗くなります。 

文化祭

会場の明るさ次第でカメラの準備も変わります。

本番になってスライド投影のために暗幕を閉められて、真っ暗なのであわてて外付けストロボをつけたこともありました。

敬老会

妙齢の方々の楽しそうな様子をうまく切り取る必要があります。

子どもなら向こうの方から笑顔を向けてくれることも多いですが、高齢の方はそうでもない場合も多いので、少し離れたところから望遠で狙った方が自然に撮れるかも。

集合写真も、若い人なら適当に台に登ったりしてもらえますが、危険なので、並び方を事前に会場スタッフと決めておくべきです。

ラソン大会

ラソンは一人で全部撮るのは無理です。事前に拠点ごとに撮影をお願いしておきます。

走っている時間帯は交通規制がかかるので、車での移動も普段のようにはいきません。

トロール

上でも書きましたように、暗闇での撮影になりますので、外付けストロボをつけるか、スマホで工夫して撮影。

どうしても真っ暗な写真になってしまったら、Photoshopやフォト(Windowsのソフト)を使って、明暗修正やトーンカーブで明るく修正するしかありません。

 

取材も忘れずに

自治会やPTAの広報の人たちは、写真を撮ったら仕事は終わりと思っている方が多いようです。

撮る前に会場スタッフに挨拶がてら取材して、行事などで頑張っている皆さんにも声がけしてお話を伺うのをお忘れなく。

ただ写真を並べるよりも、参加者の声を織り込むと、「読みたくなる広報誌」に一歩近づけると思います

最後に

よく「写真が得意」と言って広報を志願されたり、撮影の手伝いに立候補される方がいらっしゃいます。

広報の写真は、広報ならではのアングルのものが必要です。

運動会の写真で風景写真のような広角の写真を何十枚もいただいたこともありましたし、逆にかわいい子のドアップ写真ばかり来たこともありました。

いただいた以上は広報誌のどこかで使わないと相手への心象も悪くなります。

どんなに腕に覚えがある方でも、事前に撮りたい写真のイメージを説明しておいた方がよさそうです。

 

▼ カメラの使い方説明書よりも、実績的なマニュアルで。

 

まるごとわかる! 撮り方ブック スポーツ編

まるごとわかる! 撮り方ブック スポーツ編

  • 作者:山崎 理佳
  • 発売日: 2019/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

野球の撮り方ガイドブック

野球の撮り方ガイドブック